新卒採用された会社が何をやっているのか知らぬまま就職した私
私が大学を卒業した1980年は、今ほどではないにしろ、就職難の年だった。昔の新卒採用は、就職活動を始める時期も4年生の夏以降、就職が決まるのは4年生の秋冬いう、今と比べればずいつん遅いものだった。年を越しても職が決まらない4年生というのは結構いた。何かやりたい職業があったわけではなく、就職できなかったらお料理学校でも行きながら英語でも勉強しよう、くらいのいい加減な気持ちでいた私も、そんな中のひとりであった。
無理の利かない体だったので 職種を選ぶのに制約はあったのだが、それを差し引いて考えても、職が決まらなくても当たり前の、職業意識の低さだったと思う。それが 父のコネで アメリカの大手電機メーカーが日本の大手電機メーカーがと組んで新しく始めたローン会社にトントンと新卒採用が決まってしまったのは 卒業式を間近に控えた頃のことである。まったく、会社の内容も 自分がやる仕事も ロクに理解せぬまま、ただただ 日米の親会社の名前の大きさだけで決めた就職だった。今思えば噴飯物の浅はかさであるが 就職後に私が知ったのは、その会社は 要するに 消費者金融の会社だということである。
そのことを知らぬまま、新卒採用に応じた私も私なら、話を持ってきた父も父である。親会社の名前が余りに立派なため、お金を借りる人も安心して借りてしまうのと同じ感覚で、私は就職してしまったのだ。しかしまあ、職業に貴賎はないと割り切って 数年の間はそこでお給料を頂いて それなりの外資系企業のOL生活を楽しんだのであった。
おすすめサイト